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屍貴族が参加している定期更新型についての雑記。
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新しい、コンファイン。

てっきりランクが上の精霊使いのとかだと思ってたんだが
どうも違うらしい。
カネアケルもなんかむっすりしてるし、よくわかんねぇ。
でもあのアマが言うには今のあたしにはこれなんだとよ。

あたしの前に差し出された依代は
───メッセンジャー。
翼持つ者を元に、魔石によって造られた存在。
ヒトの形はしているが、それはヒトではない。


詳しくはまだ言えないとかなんとか言ってたが
要は試運転押し付けられたんじゃねーのか?
まぁ、前はテストパイロットとかもしてたからいいけどよ。

側にあった札を見るとなにか書いてあった。

No.2:マルグリット

……まぁ、いいや。よろしくなマルグリット。
どうせこいつも今までのやつらみてぇに短い付き合いだろうけどよ。
「……そうでもないんじゃないかしら。」
……ん?

召喚士に魔石を渡し、コンファインを進める。
今は……なんつったっけ。緑色のなんかトロいのが助手してやがる。
あ、コケたし。

で、コンファインが済むとだ。
……なんか羽根が生えてやがる。いや、生えてねーな、浮いてんのか?
よく見ると太ももンとこになんかトルコ石みてぇな色のタトゥが入ってた。
なんか目玉の模様が並んでっけどなんだこれ?

どうも羽根はこいつから出てるみてぇだ。引っ込めることも出来る。
全開にすると四枚も開いて邪魔でしょうがねえ。
まぁ、しばらくあれこれ試してるうちになんとなくわかった。
とりあえず“力”とか強めたり補助してくれるみてぇ。
………まぁ、外せねぇみたいだし使うしかねーだろ。

テントに戻るとなんか見慣れねぇ上着とかがが引っ掛けてあった。
「……お前さんの為に用意しといたんだが喃…。」
カネアケルが微妙に困ってんのがわかる。
ぁー、アレか。精霊使いにランクアップしたお祝いのつもりだったのかよ。
なんかこそこそ用意してんのは知ってたけどよぅ。
ったく、ババァはこれだから……。

「サンキュ。せっかくだから貰っとくわ。」
そう言って有無を言わせず引っ掴んで、袖を通す。
骨のビーズとかチャラチャラ付いてんのは触媒か、これ。
魔獣の皮のガンベルト、ホーンドサーペントのブーツ。
こちらの世界の、精霊使いの戦装束だった。
「なんだ、けっこう気張ってくれてんじゃねーの。」
「……ふん、アホ弟子でも一応わかるようだね。」
「ったりめーだろ。こっち来てどんだけしごかれたと思ってんだよ。ったく…」



「……で、なんでズボンはそのまんまなのかねこの娘は。
 せっかく用意したってのに。はしたない。」

「うっせーな、こっちのが動きやすいつってんだろ!!」

-----------------------------------

重々しい音を立てて扉が開く。

やたらと広ぇ応接間にてあたし達を出迎えたのは
いかにも頑固そうなジジイとナマモノの群れ。
勿論、話し合いなんかはじまるワケが無かった。

コウモリがけたたましく飛び交い
殴った方が早そうな黒人の魔力がこちらの打撃を歪める。
端に居たタヌキまで魔法を撃ち込んでくる。

「……ぁー。今晩の肉はあいつらかァ。」

あちこちで魔力と鋼がぶつかり合い、火花を散らす
銃撃で逸らしても前衛が吹っ飛ぶのをあまり止められた気がしねぇ。
まぁ、直撃よりはマシなはずだが……。
カモノハシがぺちぺちやってるとこに脇から弾丸混ぜといたら
猫が倒れた。
先週ほどではないが味方にちらほらと混じってんな。
誰が誰だかさっぱりなのは変わりが無ぇ。

弾に“力”を込める。狙いはあの黒人野郎だ。
なにかと邪魔くせぇしフラついてる今のうちに始末しときてぇ。


霊力が身体を巡り、指先を伝い、銃へと繋がる。
選んだのは“白いバッファローの女”の力を借りた術。
狙いをつけて、引き金を引く。
左右から霊力のブレードを纏った弾丸が唸りを上げて迫る。
弧を描いて飛ぶそれをコウモリが阻害しようとし
やや勢いを削がれた形になったがそのまま突き進んでいく。

寸前で黒人術師が展開した魔力壁に阻まれ、中空で拮抗したが
「援護するわ! さあ、早くっ」
別の角度から飛来した弾丸も加わり、力場が飽和し、砕け散る
黒人の術師は脳漿を散らして自らの血の海へと倒れ伏した。

「おう、イコか。ナイスアシスト!」
「どういたしまして。でもアンシア姉様。無駄口叩いてる暇無いんじゃないかしら?」
「うっせーな、わかってンよマセガキ!! 手前ェこそ前見てろ!!」

まだタヌキやらなんやらわらわら残ってやがる。
競り合いの中、発動した魔力の鎖に打ち据えられて軽くない傷を負う。
タヌキのくせに生意気に範囲魔法使ってんじゃねーよ、ファック!!
苛立ちが募る。

「くっそ、なんでもいいから“嵐”で吹っ飛ばしてやる……ッ」

獰猛な唸り声と共に“嵐の力”の込められた弾丸を選び、解放。
運悪く射線に飛び込んできたコウモリが力の奔流に巻き込まれて
滅茶苦茶に振り回された挙げ句、何かに掴まれたかのようにピタリと
止まると上空から勢い良く地面へと叩き付けられた。
常とは明らかに違う挙動だった。

「……あ゛? なんだ今の……でも、悪くねーな?
 っし、今の感覚は忘れねーようにしとかねぇとな。」

そうこうしているうちに残りの敵も始末されたようだった。
この日は、大量に居る四天王のうちのひとりを始末したりしたが
少年魔術師の繰る範囲魔法に巻き込まれてリタイアとなった。
だが実りの多い、そう決して悪くない戦果を上げた一日だった。
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プロフィール
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屍貴族
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参加ゲーム:E-No.
・六命:サクラリッジ(143)
・精霊:ルスキニア(425)
・ED:エンデ(41)
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